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【始める前に読んで欲しい】ワンルームマンション投資で失敗する理由

ワンルームマンション投資を始める前に、必ず頭に入れおくべき基本のことがあります。

それは『2つの収支計算』です。

これはワンルームマンション投資を含め不動産投資を行う上で非常に大切な基本です。

しかし、残念ながらこの考え方はワンルームマンション投資のほんの基本のさわりでしかありません。

厳しいことを言ってしまうと、この程度の計算を面倒に感じ、しっかりと把握せずに、なんとなくワンルームマンション投資を始めようかと思っているのであれば、高確率で失敗し、最悪の場合、自己破産までしてしまう可能性もあります。

はっきり言ってワンルームマンション投資に手を出すことはお勧めしません。

勘違いしてしまう方もいらっしゃいますが、ワンルームマンション投資は一つの事業です。しかも最初の段階で数千万円を借金を負ってしまう、非常にリスクの高い事業です。

事前の調査なしに数千万円ビジネスを立ち上げることに対しては、リスクがあると理解されているにもかかわらず、ワンルームマンション投資のリスクを理解されていない方が大勢います。

もちろん事前調査を怠った自分自身の責任もあります。しかし、一番の問題は自己の利益を最優先してリスクを伝えない業者がいることです。

『将来の年金代わり』『不労所得』『資産形成』を耳障りの良い言葉を並べ立てる業者もいますが、不動産投資はあくまで一つの事業です。

そのことをしっかりと理解した上で、ワンルームマンション投資を始めましょう。

もちろんしっかりと調査・試算した上で、その物件に勝機を感じるのであればぜひ取り組んでいただきたいです。

 

では、話を戻し、その2つの計算をお伝えします。それは

『①現金収支計算』と『②帳簿上での収支計算』です。

 

この『①現金収支計算』が、皆さんがワンルームマンション投資を検討した際に、最初に目にする収支かと思います。

例えば、

月々の家賃収入が 12万円

ローンの支払いが 10万円

であれば、月々の収支は +2万円、年間で +24万円(24万円の儲け)という計算になります。かなりざっくりとした説明ですが、実際に自分の手元に出入りするお金というイメージです。

ただ、この考え方だけでワンルームマンション投資を考えてしまうと、高確率で失敗します。

ここで大事なのは『②帳簿上での収支計算』ですが、この計算を考える上で、最初に理解しておいてほしい考え方があります。それは、

✓経費の考え方

✓減価償却考え方

です。

✓経費の考え方

先ほどの例えに戻り、ローンの支払いが 10万円の場合を考えます。この場合 10万円のすべてが経費として考えられるのでしょうか?

答えは、NOです。ではなぜでしょうか?

土地取得費は経費にならない

仮に、10万円のローンの内訳が、

土地 5万円(元本 4万円 利息 1万円)
建物 5万円(元本 4万円 利息 1万円)

だったとしましょう。(計算を分かりやすくするため、このような割合にしています。)

そうすると帳簿上での収支では、

月々の家賃収入が 12万円

月々の経費が 5万円(建物元本 4万円,建物利息 1万円)

つまり帳簿上では、月々の収支は +7万円、年間で +84万円(84万円の儲け)ということになっています。

ワンルームマンション投資は事業の為、利益が出れば税金が発生します。

ここで恐ろしいのが、実際の手元では24万円しか入ってきていないのに、帳簿では84万円の利益を出していることになっているので、この84万円に対し税金が掛かってきます。

この考え方を知らないままワンルームマンション投資を始めてしまうと思ったような収益が上がらないといった現象が起きてしまいます。
(計算の簡略化のため、固定資産税などは考えずに記述しております。)

購入1年目は、取得時にかかる一部の費用も経費として認められため、2年目に初めて知ったといった方がいらっしゃいます。

 

✓減価償却考え方

経費の考え方の中で、土地の取得費用が経費として考えることができない話をさせていただきましたが、実は建物に関しては取得費とは別に経費にできるものがあります。

それが建物の減価償却です。建物は土地と違い年々劣化していきます。その経年劣化を経費として計上できるということです。

つまり先ほどの例えで考えると、月々の収支は +7万円、年間で +84万円(84万円の儲け)から減価償却分を引くことができるということです。

さらに計算を複雑にするのは、減価償却には法定耐用年数という考え方があるのです。その年数はワンルームマンションの建物の本体(躯体)部分は47年間、 建物の設備部分(電気設備や給排水設備など)は15年間と決められています。

ここでは詳しい計算までは行いませんが、なんとなく15年経つと設備部分の減価償却が終わり、経費として認められる金額が減ってしまうと理解して頂けたと思います。

 

◆一番恐ろしい、デットクロス

ここまでで、ワンルームマンション投資には2つの収支計算があることをご理解いただけたと思います。そのうえで、実際の現金の収支と帳簿上での収支が違うことも知っていただけたと思います。

そのうえで、ワンルームマンション投資を行う上で、恐ろしい現象をお教えしたいと思います。

それが、実際の現金収支では赤字にもかかわらず、帳簿上では利益が出ている状況(デットクロス)です。

つまり、日々のローンを家賃以外から持ち出しで支払っているにもかかわらず、さらに帳簿では利益が出ているため税金も発生するといった状況です。

ありえないと思われたかもしれませんが、これは実際に起きていることなのです。

この2つの収支計算があることを知らず、軽い気持ちでワンルームマンション投資を始めてしまったために、破産してしまった人もいます。

もし、ワンルームマンション投資を始めたいと考えているならば事前にしっかりと調べたうえで行うようしてください。

また、もし、今現在ワンルームマンション投資で困っている場合や悩んでいる方がいらっしゃいましたら是非ご相談ください。

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